Twitterに書ききれない心のケア術

もっさんのぐうたらブログ

認知のゆがみからの脱出 一つの正解幻想を捨てる

f:id:Kokoniaru:20200421190707j:plain


 

 認知のゆがみ、つまり考え方のクセがストレスを生み、うつ病までも引き起こすというお話から、どのようにしてそこから抜け出すのか、その辺りまでお話ししました。結論を申しますと、ご本人がまず否定的な思考パターンを持っていることを自覚する。そしてその上で、「違う考え」「多様な考え」があることを受け入れていくことが必要だと、私は考えます。

一つの正解幻想

 先日ふと、教員時代に授業で取り扱った教材の中に、この「一つの正解幻想」について述べたものがあったことを思いだしました。簡単に説明しますと、一つの正解幻想とは、問題が発生したときに答えは一つであると思い込んでしまうことです。そしてその答えは、教科書やあるいはなんらかのマニュアル、最近ではネットの中にあると思ってしまうのです。

 自分で考える子供が少なくなったといわれます。私が思うにそれは子供だけではないように思えます。最近の若者はマニュアルがないと何もできない。ファストフードの店員はマニュアル通りのことしか喋らないなど、世の年配の方はなにかと若者に厳しいようです。「今の若者は」そういう考えもやはり硬い石頭的発想ではないでしょうか。今の若者にもいろいろいるのです。年配の方にもいろいろあるように。 

 ではなぜそのようになるのでしょうか。一口にこれが原因といえるものではありません。しかし私は要因の一つが日本の教育にあるのではないかと考えます。思い出してください。学校で教えられることはだいたい答えが一つのことばかりではなかったでしょうか。1+1=2です。それはそうでしょう。しかし、国語の教科書の小説の登場人物に対してどう思おうと、読む側の勝手です。でも私たちはできるだけ◯をもらうための答えを探し続けていたのです。

 知らないうちにいろいろな答えが存在することを封じ込められていたように思います。やがてそれは生き方にも反映されます。こう生きていかなければならない。私が子供の頃にしょっちゅう聞いた言葉です。「男の子は〜でなければ」「女の子は〜しなさい」そして言われるようにしていたら無難であることを覚えます。そのかわりそれができなかった時は、もうどう生きていいかわからなくなります。そのように私たちの受けてきた教育はまるで石頭製造機ではなかったのか、と思います。

 人の数だけ価値観はあります。だから多様な考え方があるのは当然です。しかし、いくら多様な考え方とはいえ、わざわざネガティブにばかり考えることは避けた方がいいですよね。同じ生きていくなら、より楽しく愉快に考えるクセをつけるべきだと思います。

 人生の問題に対する答えが掲載されているような教科書はどこにも存在しません。ネットで調べてもそれはあくまでも参考文献であり、正解ではないのです。もちろん、私がこのように書いているものも同じです。ではどう考えて、どうすればいいのか。どう考えてもいいし、どう行動してもいいのです。自分軸で考え行動すればいいのです。あなたは誰かの期待に応えるために生きているのではありません。またあなたの周りの人も、あなたの期待に応えるために生きているのではないのです。そういう事実はあなたを苦しめるためにあるのではなく。あなたを自由にするためにあるのです。

 正解はいくつもあります。あなたの歩んできた道は決して間違いでは無いと思います。それもまた正解の一つであったのではないでしょうか。どうか正解は一つしかないという幻想に惑わされないようにしてくださいね。

 誰かに確かに伝わりますように。

 

にほんブログ村 メンタルヘルスブログ ストレスマネジメントへ
にほんブログ村

カウンセリングのお問い合わせ、お申し込みは下記HPよりお願いします。

kokoro-care-counceling-yamamoto.crayonsite.info